無題

呪文能力の優劣で差別が存在する呪文科高校

これは呪文科学校に入学した劣等生の兄と優等生の妹の波乱の物語である

※元ネタとだいぶ違う展開になるのと、超長いので時間がある時にどうぞ
 



放送室は音響室とスタジオの二つの部屋で構成されている

そのうちのスタジオに彼の姿はあった


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??「フン、弟のヤツ・・・あれほど大口を叩いておきながら侵入を許すとは」


どう見ても大学生以上、そしてよく分からないセンスの服装

ハッキリと言えることは彼はこの学校の生徒では無いということだ


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生徒会長「あなたがこの騒ぎの大元ですか?」



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翼元「とんでもない。私の名は翼元(つばさ はじめ)。出来損ないの弟に泣きつかれて「革命」とやらを手伝っているだけさ」



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お兄様「翼・・・。先ほどの剣道部長の兄ということか」


翼元はニヤリと笑みを浮かべてそれを肯定した


お兄様は直感していた

手伝いというのは建前に過ぎない

彼は彼なりの目的を持ってこの騒ぎを仕掛けていると


お兄様は注意深くスタジオの周囲を観察する

ここにいるのは彼1人だけだと思い込んでいたが、部屋の隅には二人の男が倒れ込んでいた


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以前お兄様が退治したモブ崎と杉原先輩だった

いずれも身体中に火傷の跡が見える

体力が弱っていたために「おたからさがし」で探知出来なかったようだ


翼元「お前達が来るまでの間のウォーミングアップがてら遊んでやったが・・・まるで話にならんな」

そして翼元は手元の端末を慣れた手つきで操作する


するとスタジオの天井から黒い塊が舞い降りてきた


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何十体もの鳥の姿を模した機械人形たち

人形達は翼元を守るかのように彼の周囲に集まり出した


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翼元「さぁ、今度はお前達に実験台になって貰うとしよう」





放送室の手前では2組の生徒による激闘が行われていた


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羽生先輩「はぁぁぁぁ!!」

羽生先輩の剣は隼のようなスピードの太刀筋だった

その高速の剣をマリカは紙一重でかわす

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マリカ「ここまで剣を磨いているとは驚きね」

マリカの口ぶりにはまだまだ余裕が伺えた

それが羽生を苛立たせる


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羽生先輩「でもこれほどに腕を磨いてもこの学校では呪文でしか評価されない!!どんなに優れた才能を持っていても呪文以外ではここでは認められない!あなたはそれを何とも思わないの!?」



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マリカ「それは悔しいに決まっているわよ!でも!!」


もう1組の戦いは東条ラインハルトと翼丙


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ライ「うおりゃあーーーっ!!」


ライはこれまでに何度も翼丙に渾身の一撃を叩き込んでいた

しかし
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翼丙のブレードガードはそれをことごとく防いでいた


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ライ「ちくしょう!当たらねえ!!」


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翼丙「生徒会の犬如きに我が大義は貫けまい!!」






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翼元「私が開発した機械人形・・・その力を存分に味わうがいい!!」


翼元の声に呼応するかのように、人形はお兄様達にビームを放ってきた
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生徒会長「マジックバリア!!」

生徒会長はマジックバリアでビームを相殺する


それと同時に妹が応戦する
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妹「氷雪呪文・ホワイトアウト(つまりヒャダルコ)!!」


彼女のヒャダルコは正確に人形の大群に命中した


だが
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人形達は何事も無かったかのようにスタジオ内を飛び回っていた



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お兄様「この異常に高い呪文耐性・・・貴様、呪文殺し《アンチスペル》か」


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翼元「いかにも。そしてコイツらは貴様ら呪文使いを殺すために作られた対呪文用の人形よ!弟を手伝う見返りとして、ここの生徒どもをコイツらの実験台に使ってやるのさ!!弟は革命を成就する、私は実験を成功させる。最高じゃないか、フハハハハ!!」


お兄様「なるほどな。貴様の目的はよく分かった」
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お兄様はおもむろに腰に差していた短剣を引き抜く


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そしてそれを無造作に振り上げた

「忘却されし技能(フォゲッタブルスキル)」のひとつ、キラーブーンである


振り上げた跡はカマイタチとなって一直線に機械人形に向かってゆく


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機械人形「ピピーーッ!!」

カマイタチに直撃した機械人形は爆発を上げて活動を停止した

ヒャダルコではビクともしなかった人形がいとも容易くである


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翼元「な、何だと!!」


動揺する翼元とは対照的に、妹は冷静に言い放った
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妹「確かによく出来た人形ですが、相手が悪過ぎましたね」


妹「お兄様もまた」


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妹「対呪文使いのエキスパート、《呪文殺し》なのです」


同じ呪文殺しであるが故、お兄様は機械人形・・・そしてそれを制作した翼元の手の内を掌握しつつあった





千羽マリカは恐るべきスピードで羽生目掛けて進んできた
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それを見て羽生は剣を振り上げた
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振り上げたと同時に爆発が起こる
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試合では反則になるため禁忌としてきた技、爆発剣

イオと剣技を組み合わせた彼女独自の必殺技である


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羽生先輩「仕留めたか?!」


爆発の煙の中人影が見えないことを確認して、羽生は勝利を確信した


そう思ったのも束の間のことだった

羽生の背後から千羽マリカが空高く飛翔する
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マリカ「惜しかったわね!」


飛翔した勢いのまま必殺の一撃ーーー
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タナトスハントが羽生を捕らえた


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羽生先輩「きゃあ!!」

衝撃で羽生先輩は吹き飛ばされた

勝負ありである


倒れた羽生にマリカは手を差し伸べた
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マリカ「悲観的な事ばかり言ってたけど、アンタはちゃんと誇れるもの持ってるじゃない」


意外な言葉を掛けられて羽生は言葉を詰まらせた
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羽生先輩「・・・えっ?」



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マリカ「呪文への劣等感はあるかもしれないけど、それ以上にアンタの剣を誇りに思うべきよ。剣の名家である千羽家の娘と渡り合えたんだから。この学校の下らない思想なんかで誇りを見失っちゃダメよ!」


励ましているのか自慢しているのかよく分からないマリカの言葉

だがその言葉は可笑しくて優しくて

羽生の顔には自然と笑みがこぼれていた



ライと翼丙の戦いもまた終わりを迎えようとしていた
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ライの攻撃を正確にガードする翼丙

戦いが数分に及んでもその集中力が途切れることは無かった


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翼丙「諦めろ!大義なきものにオレは倒せんぞ!!」



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ライ「大義大義うるせえ!!」


ライ「当たらないなら、当たる技をぶちかますだけよ!!」
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ライは右手に精神を集中させて渾身の一撃を放った

戦士最大の奥義

「会心必中」

画像がロストアタックなのは許して欲しい



翼丙「グハッーー!!」
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会心必中は翼丙のブレードガードを突き抜けて彼のみぞおちに命中した

翼丙はうめき声を上げながらゆっくりと崩れ落ちた


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ライ「大義のためなら何したっていいってか?オレには大義を言い訳にしたワガママにしか映らないぜ」





放送室スタジオでは機械人形の掃討が続いていた
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生徒会長と妹が防御を担当し、お兄様が人形を撃破する

何十体もいた人形はもはや数えるほどにまで減っていた

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翼元「こんな・・・計算違いのことが!」


この機械人形はあくまでも呪文使いを倒すために作られたもの

呪文科高校に呪文を使わない生徒がいるとは誰が想像しようか



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お兄様「放送室の外の戦闘音も消えたようだ。もう貴様に勝ち目は無いぞ」


今回の事件は低級クラスによるもの

よって主犯格とは呪文ではなく物理での対決になるだろうとお兄様は予測していた

マリカとライを連れてきたのはそのためである

呪文が苦手な2人だが、物理での勝負なら校内でも屈指のものだ


戦闘音が消えたことでお兄様は彼女達の勝利を確信していた



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生徒会長「まさか兄上君が呪文殺しだったなんて・・・」



妹は生徒会長の疑念に答えるように説明を始めた
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妹「お兄様は生まれつき呪文に関するスキルを欠乏していたため、必然的に対呪文の能力を極めざるを得なかったのです」

本作のお兄様は例えば両手杖スキル、まほうスキルなどが欠乏している


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妹「その代わり物理的なスキルにおいては常人の何倍以上の威力を引き出すことができます」



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妹「これまでお兄様が好んで「忘却されし技能」を使っているのはそのためです。普通の人間が使うスキルでは、必要以上に威力が出てしまうから・・・」



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生徒会長「・・・・・・」



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妹「それに加えてお兄様の力を抑えるためのリミッターとして、私が傍についているのです」


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妹「レベルはそこそこ、装備はありふれたもの、アクセサリーはバステトアンク以外装着禁止など色々制限をかけているのです」


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生徒会長(なぜ、バステトアンクだけOKなのかしら・・・)



妹と生徒会長の会話が続く中、お兄様は翼元を追い詰めていた
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翼元「ひいいいいいい!!」

出口に向かって逃げ出す翼元


それを止めるべくお兄様はなんと呪文を唱え始めた
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妹「お兄様が使える呪文はほんの一握りです。あれはそのひとつ」



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お兄様「高熱放射《ベギラマ》!!」


たちまち高熱が翼元の全身を包み込んだ
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翼元「ぐわああああ!!!」

翼元は服に引火した火を消そうと床を転がり回る


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妹「私達が会話している間に決着をつけるなんて・・・流石です、お兄様!!」


うずくまる翼元に生徒会長が言い放つ
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生徒会長「翼元さん、あなたを拘束します!」



だが、想像していない事態の連続で翼元は正気を失っていた
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翼元「ひっ、ヒヒヒヒヒヒ」


彼は端末を操作して残った機械人形を1箇所に集めた


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なんと機械人形達が熱を帯び始める

熱暴走で機械人形を自爆させようと目論んだのだ


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翼元「貴様ら全員道連れにしてやる!!ヒーッヒヒハハ!!」



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生徒会長「なんてことを!!このままでは!!」



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お兄様「会長下がってください!ここはオレが!」

機械人形に突進しようとするお兄様


だが妹がそれを静止した


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妹「お兄様、それには及びません」

そう言うと妹は氷の魔力を集中させる

特待生中の特待生である彼女は最上級の氷の呪文を易々と使いこなせる


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妹「凍結呪文ニブルヘイム(つまりマヒャデドス)!!」


機械人形達がマヒャデドスで次々に凍結し機能を停止していく

呪文耐性を極限まで高めた機械人形といえども、彼女の呪文の威力に耐えられなかったのだ


最後の切り札まで失った翼元はついに心折れた
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慟哭とも嗚咽とも言い難い声をあげながら気を失ってしまったのだ



勝ち誇るように妹はつぶやく
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妹「祈りなさい、せめて生命があることを・・・」



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生徒会長「せっかくの決めゼリフだけど、彼生きているから・・・」





こうして放送室を占拠した下級クラスの反乱は幕を閉じた

今回まったく出番の無かった十文字先輩と渡部先輩の活躍により、騒動に関わった生徒達は全員捕縛されたらしい

そして彼らのほとんどは停学などの軽い処分で済んだという

これには生徒会の温情があったことは言うまでもない



また今回の騒ぎを受け、生徒会を中心に特待クラスと下級クラスの差別撤廃の取り組みが行われた

特待生の象徴である花冠のエンブレムの廃止、クラス入れ替え制度の設立、授業カリキュラムの見直しなどなど

長年続いていた差別意識はそう簡単に消えはしないだろう

だが、少しずつ変化していけばいい

生徒会長の七草はそう考えている



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ライ「まっ、どちらにしてもオレ達の居場所はこの屋根の無い教室なんだけどな!」

マリカ「威張って言うセリフじゃないわね・・・」


お兄様のクラスは相変わらず呪文がダメダメだった

中でもお兄様は「メラでスライムを倒せなかった生徒」として、劣等生中の劣等生として有名人となっている



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妹「私は嬉しいです。こうして気軽に皆さんの教室にお邪魔できますし」

特待クラスと下級クラスの垣根が取り払われて一番喜んでいるのは彼女である


そんな妹を見てお兄様は静かな笑いを浮かべる
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お兄様「ふっ、オレは平穏に生きられればそれでいいさ」


そんな安穏とした空気の中



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生徒会長「兄上君、さあさあお仕事お仕事!」


それを切り裂く生徒会長の声

忙しない時間の始まりの合図である


真面目な顔付きに戻って、お兄様が彼女の呼びかけに従う
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お兄様「了解しました」



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妹「お供します、お兄様」


平穏な生活とは程遠い学園生活

だがそれも悪くない

お兄様はそう思うようになってきた



呪文科高校の劣等生

これは欠陥だらけの兄と完全無欠の妹の波乱の物語である



(入学編・完)



<キャスト>
お兄様  ダメジャーさん
妹  だっすん
千羽マリカ  だっすん
東条レオンハルト  ダメジャーさん
生徒会長  だっすん
羽生先輩  だっすん
翼丙  ダメジャーさん
翼元  ダメジャーさん


つかれた


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